逃げ恥
こんにちは、福岡県八女郡広川町のやました歯科の山下です。
皆さんは「逃げ恥」をご存知でしょうか?
そうです、TBS系で放送されているドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のことですね。
私も毎週楽しみに拝見しております。
さて、先々週主人公の新垣結衣さんが虫歯になってしまい歯医者に通うというシーンがありました。
新垣さんが冷凍しておいたマスカットを噛んだ時に
ズキッ
と歯の痛みが出てしまいます。
その時の新垣さんのセリフが
学生時代に痛くなったけれど、痛み止めで治ったから(歯医者に行かず)放置していた・・・
でした。
整理すると
以前痛みが出て放置していた歯で硬いものを噛む→強烈な痛みが出る
ということですね。
歯医者なりに解説しますと
以前痛みが出たが、治っていたので放置していた。→痛みがなくなった時点で神経は死んでいる可能性大。
痛み止めの服用が必要なほどの歯の痛みは神経に近い虫歯が原因の可能性が高いです。痛みがなくなったということは虫歯によって神経が死んだ(失活した)ということが考えられます。
硬いものを噛んだら激痛が走った→歯が割れた、もしくは膿んでいる歯根が急性症状を起こした
失活した歯は冷たいものや熱いものでは痛みが出にくいです。それなのに激痛が走っているということは、
元々ばい菌の感染を起こしていた歯根が噛んだ刺激によって急性症状(フレアアップ)を起こしたと考えられます。神経の治療(感染根管治療)が必要です。
もしくは歯が割れてしまって激痛が出ている可能性があります。しかし、歯根が割れてしまうと通常は抜歯になります。
(参考画像2 歯根がパックリと割れています)
以上を考え合わせますと、歯の状態としてはかなり重症と考えざるを得ません。
治療は感染根管治療を施してみて痛みが治らなければ抜歯を検討というところでしょうか?
実際拝見したわけではないので完全な空想ですが・・・、
というかドラマの中の話を妄想でここまで膨らませていますが・・・。
皆さんいかがでしょうか?意外と聞いたことがあるような話だと思います。でも、思ったより歯の方は重症だと思いませんか?
だって、自分は痛みが引いて治った(と思っていた)歯にもう一回痛みが出てきただけで歯医者さんは抜歯も考慮に入れて治療を開始するわけです。
これは大変です。万が一歯がなくなった後はブリッジや義歯(入れ歯)、インプラントなど大掛かりな治療が待っています。
こうならないためには、痛くなってからではなく定期的にかかりつけ歯科でチェックしてもらうことが必要であると思います。
痛みがない時の方が、治療のタイミングも選べるので治療もスムーズに進みやすいですのでオススメです。
最後に、神経の治療が終わった新垣さんが被せ物のメニュー表をもらって保険治療(銀歯)とセラミックの値段(75000円也)を比較して高いと言いますが、
その横で相談されていた石田ゆり子さん(新垣さんの伯母役)がこう言います。
「見た目と長持ちするコストパフォーマンスを考えたらセラミック一択!!」
なかなかデキますな・・・、僕も同意見です。
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