歯周病治療の意外な効果
こんにちは、八女郡広川町のやました歯科の山下です。
先日、患者様からこんなことを教えていただきました。
「新聞で、歯周病の人は認知症になりやすいという記事が出ていました。知らなかったので驚きました。」
恥ずかしながら、新聞をあまり読まないので検索してみました
多分この記事だと思われます
「歯周病はアルツハイマー病の一因か?」(毎日新聞 医療プレミア)
ソース元の第60回春季日本歯周病学会学術大会案内をみますと
「一般演題口演抄録」(PDFファイル)の中のO-07 2203に
「歯周病原菌代謝産物酪酸の作用:酪酸の加齢促進作 用とアルツハイマー誘導性」
という演題がありました。原文は有料だったので
日本歯周病学会が出している「歯周病と全身の健康」という本を参考にしてみました。
歯周病があると、全身的に炎症状態が続きます。
炎症状態が続くと、血液中に炎症性サイトカインが産生されます。
炎症性サイトカインが脳内に入ると脳内に炎症を引き起こし神経の変性(アルツハイマー型認知症の原因)に至る。
といったメカニズムだそうです。
専門ではないので誤解があれば教えてください。
よく例えで出しますが、28本の歯全てに4mm以上の歯周ポケットによる炎症があるとすると、
全て合計すると手のひらいっぱいと同じ面積に炎症があることになります。
それだけ大きい炎症の面積は他にはなかなかないと思います。
そして、それだけ歯周ポケットが存在したとしても不快症状はほとんど出ません。
他にも、歯周病は糖尿病や動脈硬化、リウマチや誤嚥性肺炎や早産などにも悪影響を及ぼすといわれています。
全身の健康のためにも歯科医院での歯周病予防もしくは歯周病治療をオススメします。